みなとノート

本条千秋が経験したり感じ取ったりしたものをシェアするブログです。

うつ症状で休職している私が『うつヌケ』を読んで感じたこと

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こんにちは、本条千秋(@info_minatonote)です。

私は6月下旬から仕事に行くことが出来なくなり、心療内科でうつ症状であるという診断で現在休職しています。気分の落ち込みがひどく、Twitterで憂鬱なツイートをすることもありました。そんなとき、知人が『うつヌケ』という書籍を紹介してくれ、読んでみることに。今日はその『うつヌケ』を読んで感じたことを記事にしたいと思います。

『うつヌケ』とは

田中圭一さんが自身のうつ病から脱したという経験をベースに、同様の経験を持つ方にレポートし、そのエピソードを漫画にしてまとめた本です。手塚治虫風のタッチで描かれていて、テンポよく読みやすい漫画となっています。

2017年2月に刊行され、6月末には30万部を突破するベストセラーとなっています。

うつのきっかけ

本の中で「なぜ人はうつになるのか。」という問いに対して「自分をきらいになるから」と答えています。私はこの言葉を見たときに「あ、そうだったのか。」と目から鱗が落ちました。

私の話をします。

私は今年の春に、結婚と仕事の異動という2つの大きな生活の変化がありました。結婚生活にしても異動後の仕事にしても、最初から上手くいかないのは当たり前です。このことは自分でも重々承知していました。だから「60点くらい取れれば御の字だからゆっくり慣れていこう」と考えていました。しかしながら、生まれ持った性格に完璧主義なところがあり、困ったことに、無意識に最初から満点を目指そうと努力してしまったのです。

結果は言うまでもありません。理想と現実のギャップに打ちのめされました。

思い返せば、約2ヵ月半の間にどんどん自分を嫌いになっていったように思います。真面目な性格が災いし、過去に読んだ自己啓発書に書いてあった「今の状況を変えられるのは自分の行動だけなのだ。」という言葉を胸に、自らプレッシャーをかけ続けてしまったのです。変化が家庭と仕事どちらか一方だけであればまだ救いがあったのかもしれませんが、今回はどちらもほぼ同時であったので休まる場所がありませんでした。言ってみれば四六時中「理想を実現できていない私はダメなやつなんだ」と自らメッセージを送り続けているような状態でした。

それでもしばらくの間は「仕事には行かなきゃ」と毎日口に出すことで自分を奮い立たせられましたが、とうとう6月下旬に限界が来て、仕事へ行くことができなくなってしまいました。

実は今述べた自分が仕事に行けなくなってしまった理由は、この本を読むまでしっかりと理解ができていませんでした。なんとなくは分かっているけれど、腑に落ちていない感じ。けれど『うつヌケ』で色んな人のうつ病エピソードを知ることで、自分はこういう状況に陥っていたんだと、正体をはっきりさせることができました。もやもやの苦しみから抜け出すヒントをくれた『うつヌケ』には本当に感謝しています。

うつのトンネルから抜け出すためには

私にとってはこれからの話です。うつのトンネルから抜け出すためにはどうしたら良いのでしょうか。

私は休職してすぐの頃、健康なときの自分の経験から、自分の思考をノートに書き出して整理することでうつは良くなるのだと考えていました。しかしながら、実際にやってみて確かに頭で考えていることは整理されても、頭の中のもやもやは消えることはありませんでした。

『うつヌケ』において、うつになる理由は先述したとおり「自分をきらいになるから」でした。ということは、うつを寛解させるためにはその逆である「自分を好きになる」ことが大事だということです。

『うつヌケ』で取り上げられているエピソードの中で、うつが寛解するきっかけとして共通しているのは、自分を肯定してくれる人がいたり、小さな達成感を得られる「なにか」があったり、何かしらのポジティブな出来事があったということです。本の中では、それをきっかけに光が見えて寛解に至ったという表現をされているので、一見するとたった一回の肯定、達成感でうつが良くなると思われる方も多いかもしれません。実際にはポジティブな出来事をきっかけに、出口が全く見えない泥沼から脱出する道が見えたということに過ぎないのだと、私は読んで感じました。きっとどの方もそこから時間をかけて少しずつ良くしていったのだと思います。

今回『うつヌケ』を読んで、思考を整理するだけでなく、ポジティブな出来事できっかけを作ってあげて、それによって前に進んでいくことができるのではないかと、心の底から考えられるようになりました。私は遠出をして写真を撮ることが好きです。ですので早速ではありますが、カメラを持って外出する回数を増やしてみて、自分の調子がどう変化するのかを観察してみたいと思います。

「うつヌケ」のおかげで前向きになれた

Amazonのレビューを見ると批判的なコメントが多く寄せられていますが、私は「うつヌケ」を読んでとても前向きな気持ちになれました。自分のことで精一杯で狭くなっていた視野を、この本は少し広げて楽にしてくれました。

僕は医者ではないので、これが正しいとはいえない。読んだ人の中で、これは自分にあてはまると感じてもらえる本にしたかった。

BUZZ FEED NEWSのインタビューの中で著者の田中圭一さんはこのように語っています。私の場合はそこまで深刻なうつではありませんでしたので、ちょうど上手い具合に本が良い影響を与えてくれたのだと思います。

うつは『こうすれば絶対治る』とは一概に言えないですし、言わないというのがこの本の趣旨。いろんなケースをみて、いろいろ考えて自分で合っているものがあればやって、自分に合ってないものは無視してほしいです。

このようにもおっしゃっていますので、うつで苦しんでいる方はその趣旨を心得た上で、一度この本を手にとってみてはいかがでしょうか。もしかしたらうつのトンネルから抜け出すヒントが得られるかもしれません。

本当に良い本でした。ありがとうございました。